アマゾンのレビューが良かったので買いました。
「わかりにくいことをわかりやすく説明する」お手本のような本です。
タイトルどおり、断熱・気密については予備知識から工法、法律に至るまで。関連して、換気や結露のしくみ、冷暖房の話も。果てはパッシブデザインやコジェネレーションまで。素人がまず読んで理解しやすく、しかも深い知識が得られます。
これ1冊読めば、住宅の性能に関しては、モデルハウスで聞く宣伝文句の妥当なところ・そうでないところが判別できます。
ただ、最近この本を読み返して、「あれ?」と思った点が1か所ありました。
暖房に関して、熱源のコスト比較をした一節。
灯油を1とすると都市ガスが2強、電気が5強。これらの価格は社会情勢で変化するので参考程度に考えて・・・という但し書きつき。ここはいいのですが。
その後で各種暖房機器を比較したところ。エアコンについて。
「暖房をまともに運転すると目が飛び出るほどの電気代になります。灯油に比べて5倍もする電気代ですから、灯油1万円で済む家でも5万円もかかるのです。」
エアコンは「ヒートポンプ」という、空気から熱をくみ出すしくみを使っているので、使用した電力以上に熱を発生することができる。だからコストについては灯油やガスと勝負になるのに、その点を考慮していない、残念な記述になっています。
(電熱器と同じ原理で通電により直接に熱を発生させる暖房器具については、上記引用の記述どおり、コスト高になります。)
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